蜂窩織炎・丹毒
蜂窩織炎・丹毒
こんなお悩み・症状はありませんか?
- 足(ふくらはぎ・すね・足首)が突然赤く腫れて、触ると熱く痛みがある
- 顔の一部が急に赤く腫れて境界線がはっきりしてきた
- 腫れた部分に38℃以上の発熱や悪寒・倦怠感がともなっている
- 皮膚の表面に水ぶくれや内出血のような変色が現れた
- 足の水虫や小さな傷を放置していたら、周囲が赤く腫れてきた
- 糖尿病やリンパ浮腫など持病があり、足がむくみやすく感染が心配
- 以前にも同じような症状があり、繰り返している気がする
- 市販の塗り薬を使っても腫れが引かず、むしろ悪化している
上記のような症状でお困りの方は、一人で悩まずお気軽にまどか皮ふ科クリニックへご相談ください。
蜂窩織炎・丹毒とは
蜂窩織炎(ほうかしきえん)と丹毒(たんどく)は、どちらも皮膚への細菌感染によって引き起こされる炎症性疾患です。皮膚が赤く腫れ、熱感・痛みをともなうという点では共通していますが、炎症が起こる深さと原因菌に違いがあります。
蜂窩織炎は皮膚の深い部分(真皮から皮下組織)に細菌が侵入して起こる感染症です。「蜂窩(ほうか)」とは蜂の巣を意味し、皮下脂肪の組織構造が蜂の巣に似ていることからこの名がつきました。別名「蜂巣炎(ほうそうえん)」とも呼ばれます。一方、丹毒は皮膚のより浅い層(真皮上層のリンパ系)への感染で、患部の表面がテカテカと光り、正常な皮膚との境界がくっきりしているのが特徴です。

以下の表に、両疾患の主な違いをまとめました。
| 疾患名 | 主な特徴 |
|---|---|
| 蜂窩織炎(ほうかしきえん) | 皮膚の深い部分(真皮〜皮下組織)への細菌感染。膝から下の下肢に多く、患部との境界が不明瞭。主な原因菌は黄色ブドウ球菌。 |
| 丹毒(たんどく) | 皮膚の浅い部分(真皮上層)への細菌感染。顔面・耳周囲に多く、境界が明瞭で皮膚の表面がテカテカと光る。主な原因菌はA群β溶血性連鎖球菌(溶連菌)。 |
いずれも放置すると感染が広がり、壊死性筋膜炎(えしせいきんまくえん)や敗血症(はいけつしょう)といった重篤な状態に進行するリスクがあります。「少し赤いだけだから」と自己判断せず、早期に皮膚科を受診することが大切です。
まどか皮ふ科クリニックでは皮膚科専門医が、患者様お一人おひとりの症状・生活背景を丁寧にうかがいながら、適切な診断と治療をご提案しています。
蜂窩織炎・丹毒の症状
蜂窩織炎・丹毒の症状は、局所の皮膚症状と全身症状の両面から現れます。
局所症状(皮膚の変化)
患部の皮膚が赤く腫れ、触ると熱感があり、押すと強い痛みをともないます。蜂窩織炎では腫れた部分と健康な皮膚の境界がぼんやりしており、徐々に周辺へと広がっていく傾向があります。一方の丹毒では、盛り上がった赤みが光沢を帯び、境界が明瞭に区切られているのが特徴です。「急に足がパンパンに張って歩けなくなった」「顔の半分が急に赤く腫れてきた」というお声を当院でもよくうかがいます。
症状が進むと、患部に水ぶくれ(水疱)が生じたり、皮下出血による紫色の変色が現れたりすることがあります。これらは重症化のサインであり、早急な対応が必要です。また、皮膚の表面に細い赤い筋のような線(リンパ管炎)が見られる場合は、感染がリンパ管に沿って広がっていることを示しています。
全身症状
局所の皮膚症状にともなって、38℃以上の発熱・悪寒・全身の倦怠感・頭痛などの全身症状が現れることがあります。特に丹毒では急激な発熱を起こしやすく、インフルエンザのような全身症状と皮膚の変化が同時に現れることで初めて「何かおかしい」と気づく患者様も少なくありません。
重症化のサイン
以下の症状がみられる場合は、病状が急速に悪化している可能性があります。速やかに医療機関を受診してください。

- 患部に水ぶくれや黒紫色の変色が現れた
- 腫れが急速に広がり、痛みが非常に強い
- 高熱とともに血圧が下がる・意識が朦朧とするなどがある
- 患部を触ると皮膚の下でガスが動くような感覚(捻髪音)がある
【受診のポイント】
皮膚が赤く腫れていても、じんましんや湿疹など他の皮膚疾患と見た目が似ている場合があります。発症時の状況(いつから・どのように広がったか)やこれまでの経過を受診時にお伝えいただくと、正確な診断の助けになります。スマートフォンで患部の写真を撮っておいていただけると診断に役立ちます。
蜂窩織炎・丹毒の原因
蜂窩織炎・丹毒はいずれも、皮膚のバリア機能が損なわれた部位から細菌が侵入することで発症します。健康な皮膚は外部の細菌が体内へ入り込むのを防ぐ働きをしていますが、小さな傷やひび割れ、皮膚疾患による皮膚の荒れがあると、そこから細菌が入り込みやすくなります。
主な原因菌
蜂窩織炎では黄色ブドウ球菌(おうしょくぶどうきゅうきん)が原因となることが最も多く、丹毒ではA群β溶血性連鎖球菌(いわゆる溶連菌)が主な原因菌です。これらの細菌は日常環境中にごく普通に存在していますが、皮膚のバリアが壊れた状態では侵入・増殖して炎症を引き起こします。
発症のきっかけとなりやすい要因
- 足の水虫(足白癬):指の間のじゅくじゅくや皮むけが細菌の侵入口になりやすく、二次感染を起こします。下肢の蜂窩織炎の誘因として多くあげられます
- 小さな外傷・ケガ:切り傷・擦り傷・虫刺されなど、見た目には軽微な傷でも原因になることがあります
- 皮膚の乾燥・ひび割れ:冬季の乾燥肌や手荒れによる皮膚の亀裂は皮膚のバリアが脆弱となっているため、侵入口になりえます
- リンパ浮腫・下肢静脈瘤によるむくみ:むくんだ皮膚は組織の防御力が低下し、感染を繰り返しやすくなります
- 耳かきによる傷:顔・耳周囲の丹毒の誘因になることがあります

重症化・再発しやすい方
糖尿病・慢性腎臓病・免疫抑制状態(ステロイド長期使用・抗がん治療中など)の方は、感染症全般に対する抵抗力が低下しているため、蜂窩織炎・丹毒が重症化しやすいとされています。また、一度発症した方は再発しやすい傾向があり、特に下肢のむくみ(浮腫)が残っている場合は繰り返しやすくなります。「糖尿病があって以前にも足が腫れたことがある」という方は、水虫や小さなケガのケアを日頃から丁寧に行うことが大切です。
蜂窩織炎・丹毒の治療
当院では、患者様の症状の程度・基礎疾患の有無・生活状況などを総合的に判断したうえで、適切な治療方針をご提案します。
抗菌薬(抗生物質)による治療
蜂窩織炎・丹毒の主な治療は抗菌薬の投与です。原因菌となることが多い黄色ブドウ球菌・溶連菌に対しては、ペニシリン系またはセフェム系の抗菌薬が有効とされており、症状が軽度の場合は内服薬(飲み薬)での治療が可能です。
発熱をともなう・腫れや痛みが強い・基礎疾患があるなど中等度以上と判断される場合には、抗菌薬の点滴治療が必要になることがあります。症状が重篤な場合や、外来での管理が難しいと判断した場合は、連携する医療機関へご紹介させていただきます。
局所ケアと安静
患部は安静に保ち、炎症がある間はできるだけ挙上(患部を心臓より高い位置に上げること)することが推奨されます。特に下肢の場合は、横になるときに足をクッションなどで高くしておくことで、むくみの軽減と回復の助けになります。また、炎症が強い時期は患部を冷やすことで痛みや熱感を和らげることができます。
検査による病状の把握
必要に応じて血液検査を行い、白血球数やCRP(炎症を示すタンパク)の数値で炎症の程度や改善状況を確認します。症状が進行している場合や治療の反応が乏しい場合には、培養検査で原因菌を同定し、より適切な抗菌薬の選択につなげます。
再発予防のための取り組み
蜂窩織炎・丹毒は再発しやすい疾患です。特に下肢のむくみが原因の場合は、弾性ストッキング(着圧ソックス)の着用で浮腫をコントロールすることが再発予防に役立ちます。また、水虫がある方はその治療を並行して行うことが非常に重要です。日常的な足のケア(清潔・保湿・傷の早期処置)も再発防止の基本となります。
【副作用・注意事項について】
抗菌薬(抗生物質)の服用中には、下痢・腹痛・皮疹などの副作用が生じる場合があります。服用中に気になる症状が現れた場合は、自己判断で服薬を中止せず、速やかに当院へご連絡ください。また、他の医療機関で処方された薬や市販薬との飲み合わせにご注意ください。服用中の薬剤がある場合は必ずお申し出ください。
【緊急を要する症状について】
患部の急速な拡大・強い痛み・水ぶくれ・黒紫色への変色・高熱・意識の変化などがある場合は、壊死性筋膜炎や敗血症などの重篤な状態が疑われます。すぐに救急(119番)へご連絡いただくか、救急対応が可能な医療機関を受診してください。
高藤先生のひとこと
特に糖尿病や血流障害のある方・免疫の低下している方は、発症から重症化までの時間が短いことがあります。「足が急に腫れてきた」「顔の一部が赤く熱を持っている」と感じたときは、ご自身で判断せず、できるだけ早めにご来院ください。
また、再発予防が非常に大切です。水虫のある方は蜂窩織炎の誘因になりやすいため、水虫の治療も並行してしっかり行うことをおすすめしています。足のケアや生活習慣についても、受診時にお気軽にご相談ください。まどか皮ふ科クリニックでは、患者様の状態に合わせて、再発しないための予防策も含めて一緒に考えていきます。
アクセス
まどか皮ふ科クリニック
〒560-0015
大阪府豊中市赤阪1丁目1番32号
豊中赤阪ウェルビーイングテラス3階
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