皮脂欠乏湿疹(乾燥肌)
皮脂欠乏湿疹(乾燥肌)
こんなお悩み・症状はありませんか?
- 冬になると肌がカサカサして、白い粉をふいたようになる
- すねや腕に強いかゆみがあり、夜も眠れないほどつらい
- かいてしまうと赤くなり、なかなか治らない
- お風呂上がりに肌がつっぱったり、粉が吹いたりする
- 保湿クリームを塗っても、すぐにまたかゆくなってしまう
- かき壊した跡が残って、肌がゴワゴワしてきた
- 肌が全体的に乾燥していて、小さなひび割れが目立つ
- 高齢の家族(または自分)の脚に赤みとかゆみが出ている
- 市販の保湿剤を使っているが症状が改善しない
上記のような症状でお困りの方は、一人で悩まずお気軽にまどか皮ふ科クリニックへご相談ください。
皮脂欠乏湿疹(乾燥肌)とは
皮脂欠乏湿疹とは、皮膚の水分・油分が著しく不足することによってバリア機能が低下し、かゆみや赤み、湿疹を引き起こす皮膚疾患です。「乾燥肌」と混同されることがありますが、単なる乾燥肌はカサカサや粉ふき程度にとどまるのに対し、皮脂欠乏湿疹は炎症が加わって赤みや強いかゆみ・湿疹が生じた状態を指します。医学的には「皮脂欠乏性湿疹(asteatotic eczema)」とも呼ばれます。
日本皮膚科学会の皮膚科学テキストでも、加齢に伴う皮脂分泌の低下が主要な背景因子として記載されており、特に高齢者のすね(下腿)に多く発症するとされています。しかし近年では、過度な洗浄習慣や空調による乾燥、アトピー素因など、年齢に関係なく発症するケースも増加しています。「若いから大丈夫だと思っていた」「乾燥程度で受診してよいのか迷っていた」とおっしゃる患者様のお声を当院でも多くうかがいます。
放置すると慢性化・難治化しやすいという特徴があります。早期に適切なスキンケアと治療を組み合わせることが、症状の改善・再発防止につながります。

皮脂欠乏湿疹の症状
皮脂欠乏湿疹の症状は段階的に進行します。初期から重症化までの経過を理解しておくことが、早期対処につながります。
皮膚の乾燥・鱗屑(りんせつ)
最初は皮膚がカサカサし、白っぽい粉をふいたように見えます。これは角質層(皮膚の最外層)が水分を保てなくなり、角質細胞がはがれやすくなった状態(鱗屑)です。すね・腕・体幹に多くみられ、秋~冬の乾燥期に悪化します。「白い粉が服についてしまって恥ずかしい」というお声もよくうかがいます。
かゆみ・ひび割れ
乾燥が進むと皮膚の表面に細かいひび割れが生じ、わずかな摩擦や温度変化でもかゆみや刺激感を感じやすくなります。「何もしていないのにチクチクする」「夜になるとかゆくて眠れない」とおっしゃる患者様も少なくありません。特に入浴後や寝床の中など、体が温まる状況でかゆみが強くなる傾向があります。
赤み・湿疹(かき壊しによる悪化)
かゆみに耐えられずかいてしまうと、皮膚に赤みや小さな丘疹(ブツブツ)が現れ、炎症を伴う湿疹の状態になります。さらにかき壊すことで皮膚が傷つき、出血・びらん・色素沈着へと進行することがあります。一度かき壊した部位は再び刺激に弱くなるため、悪循環に陥りやすいのが特徴です。

慢性化・貨幣状湿疹・苔癬化
症状が長期間続くと、皮膚が硬くなり厚みを帯びる「苔癬化(たいせんか)」が起こります。また、硬貨のような円形の湿疹(貨幣状湿疹)が複数出現することもあります。こうした状態になると治療に時間がかかるため、早期の受診が重要です。
【受診のポイント】
症状が出たときにスマートフォンで患部を撮影しておいていただけると、診察の際に大変参考になります。かゆみが強い部位・範囲・皮膚の状態をメモしておくことも、正確な診断に役立ちます。
皮脂欠乏湿疹の原因
皮脂欠乏湿疹の主な原因は、皮膚のバリア機能低下です。健康な皮膚の角質層は、皮脂・天然保湿因子(NMF)・セラミドなどの保湿成分によって水分を保持し、外部刺激を防ぐバリアとして機能しています。これらが減少すると皮膚は乾燥し、少しの刺激でもかゆみや炎症を起こしやすくなります。
加齢による皮脂・保湿成分の減少
加齢とともに皮脂腺の機能が低下し、セラミドや天然保湿因子(アミノ酸など)の産生量も減少します。そのため高齢者の方は皮脂欠乏湿疹を発症しやすく、特にすね(下腿)・大腿・腰などに多く現れます。「年齢のせいだから仕方ない」と放置してしまう方も多いのですが、適切な治療とスキンケアで、症状の改善が期待できます。

過度な洗浄・入浴習慣
熱いお湯での長時間入浴や、ナイロンタオルによる強いこすり洗いは、皮脂や保湿成分を必要以上に取り除いてしまいます。「毎日丁寧に洗っているのにかゆくなる」とおっしゃる患者様も多く、清潔さと皮脂過剰除去は別の問題です。
生活環境の乾燥(冬・エアコン)
気温が低下する秋~冬は空気が乾燥し、皮膚からの水分蒸発が増加します。また、暖房(エアコン・ファンヒーターなど)を使用する室内は特に湿度が低くなりやすく、皮膚の乾燥を加速させます。
アトピー素因・皮膚疾患
アトピー性皮膚炎や他の乾燥を伴う皮膚疾患がある場合、もともと皮膚のバリア機能が弱いため、皮脂欠乏湿疹を合併しやすい傾向があります。若年層でも発症する背景のひとつです。
内服薬の影響
利尿薬や抗アレルギー薬の一部など、皮脂分泌や皮膚の水分保持に影響する薬剤が皮膚乾燥を引き起こすことがあります。「薬を飲み始めてから乾燥が気になるようになった」という場合は、受診時にお申し出ください。
皮脂欠乏湿疹の治療
当院では、日本皮膚科学会の診療指針に基づき、患者様の症状・生活習慣・皮膚の状態を総合的に評価したうえで、患者様お一人おひとりに合った治療方針をご提案しています。
保湿療法(スキンケア指導)
皮脂欠乏湿疹の治療の基本は、低下したバリア機能を補う「保湿療法」です。ヘパリン類似物質含有クリームや白色ワセリン、尿素含有クリームなどを用いて皮膚の水分保持を回復させます。保湿剤の種類・使用量・塗布タイミング(入浴後5~10分以内が特に有効)など、日常生活に組み込みやすい方法を丁寧にご説明します。
「保湿剤はどれを選べばよいかわからない」「正しい塗り方がわからない」というお声もよくうかがいます。当院では具体的なスキンケア方法についても個別にご説明していますので、お気軽にご相談ください。
ステロイド外用薬による炎症治療
赤みやかゆみ・湿疹が生じている場合は、炎症を抑えるためにステロイド外用薬(塗り薬)を使用します。症状の部位・重症度に応じて適切な強度のステロイド外用薬を選択します。ステロイド外用薬は炎症を抑えることで「かく→悪化」の悪循環を断ち切る役割を果たします。症状が落ち着いてきたら、保湿療法中心へ移行していきます。
タクロリムス外用薬
顔や首など皮膚が薄い部位、あるいはステロイドの長期使用が難しい場合には、タクロリムス外用薬(免疫調節薬)などを選択することがあります。ステロイドとは異なる作用機序(T細胞の活性化を抑制)で炎症を鎮め、皮膚萎縮などのステロイド特有の副作用のリスクを抑えられることが期待されます。
内服薬(かゆみのコントロール)
かゆみが強く睡眠に支障をきたしている場合は、抗ヒスタミン薬の内服や漢方薬などを併用することがあります。かゆみが和らぐことでかき壊しを防ぎ、皮膚の修復が期待できます。
生活習慣の改善指導
入浴温度・洗浄方法・室内湿度管理・衣類の素材選びなど、日常生活上の注意点についても丁寧にお伝えしています。薬による治療と並行して生活習慣を整えることが、再発防止にとって非常に重要です。
| 治療の種類 | 内容・目的 |
|---|---|
| 保湿療法 | ヘパリン類似物質等でバリア機能を補い、再発を予防します。 |
| ステロイド外用薬 | 赤み・かゆみ・湿疹を抑え、炎症の悪循環を断ち切ります。 |
| タクロリムス外用薬 | ステロイドが使いにくい部位の炎症に用いる免疫調節薬です。 |
| 抗ヒスタミン薬内服 | 強いかゆみに対して使用し、かき壊しを防ぎます。 |
| 生活習慣指導 | 入浴方法・保湿タイミング・室内環境など再発防止に役立ちます。 |
【副作用・注意事項について】
ステロイド外用薬の長期使用は、皮膚が薄くなる・毛細血管拡張などの副作用が生じる場合があります。自己判断で塗布量や使用期間を変更せず、症状の変化があれば速やかにご相談ください。また、抗ヒスタミン薬内服中に眠気・口の渇きが生じることがあります。服用中の薬がある場合は、必ずお申し出ください。
高藤先生のひとこと
治療の柱は「保湿」と「炎症のコントロール」の組み合わせです。保湿剤の選び方・塗り方、入浴の仕方など、日常のちょっとしたコツを知るだけで症状が大きく改善する方も多くいらっしゃいます。外来では、患者様の生活スタイルに合わせてスキンケア方法を具体的にご説明するよう心がけています。
皮膚は毎日の積み重ねで変わっていきます。「かゆくてつらい毎日」から解放されるために、まどか皮ふ科クリニックで一緒に取り組みましょう。皆様のご来院をお待ちしています。
アクセス
まどか皮ふ科クリニック
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大阪府豊中市赤阪1丁目1番32号
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・建物正面に提携駐車場(4台)を設置予定
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