擦り傷
擦り傷
こんなお悩み・症状はありませんか?
- 転倒や摩擦で皮膚がめくれ、じわじわと出血している
- 傷口に砂や小石が入り込んでいる気がする
- ケガをした直後から強い痛みと、ヒリヒリした灼熱感がある
- しっかり洗っても傷口の汚れや異物が取り切れていない不安がある
- 市販の絆創膏で対応していたが、赤みや腫れが引かない
- 傷口がじくじくとした状態が1週間以上続いている
- 傷が治った後に色素沈着や傷跡が残らないか心配
- 自転車・スポーツ・交通事故などによる広範囲な擦り傷がある
- 子どもが転んで擦り傷を作ったが、深さや感染のリスクが判断できない
上記のような症状でお困りの方は、一人で悩まずお気軽にまどか皮ふ科クリニックへご相談ください。
擦り傷とは
擦り傷(擦過傷:さっかしょう)とは、転倒や路面・壁面との摩擦によって皮膚表面が削り取られるように傷つく外傷です。皮膚は表面から「表皮」「真皮」「皮下組織」の層構造を持っており、擦り傷の深さによって傷の性質や治癒にかかる時間が大きく異なります。
表皮のみにとどまる浅い擦り傷では、痛みは比較的軽く、適切な処置を行えば1~2週間程度で自然治癒することが多いです。一方、真皮に達するほど深い擦り傷では、出血量が多く治癒に時間がかかるうえ、傷跡や色素沈着が残るリスクが高まります。さらに、アスファルトや砂利など異物が皮膚内に残存した場合、「外傷性刺青(がいしょうせいしせい)」と呼ばれる状態になり、異物が皮膚に沈着して色素として残ってしまうことがあります。

「転んで擦り傷を作ったくらいで受診するのは大げさかな」とためらわれる患者様も多くいらっしゃいます。しかし、傷の深さ・汚染度・異物の有無によっては、適切な医療処置が必要なケースも少なくありません。まどか皮ふ科クリニックでは皮膚科専門医が、傷の状態を丁寧に評価し、患者様お一人おひとりに適した処置をご提案しています。
擦り傷の症状
擦り傷の症状は、傷の深さ・部位・汚染状況によって多岐にわたります。代表的なものを以下にご説明します。
表皮剥離とじわじわした出血
擦り傷の最も典型的な症状です。皮膚の最も外側にある表皮が削れることで、傷口からじわじわと出血します。切り傷のように勢いよく出血するのではなく、広い範囲からにじむように血がにじんでくるのが特徴で、浅いきずですが痛みを伴います。外来では「転んでかなり広い面積が赤くなっている」「血が点状ににじんでいる」というお声をよくうかがいます。
強いヒリヒリ感・疼痛
擦り傷では、皮膚表面に存在する神経終末が露出するため、空気に触れただけでも非常に強いヒリヒリ感や疼痛が生じます。「切り傷より擦り傷のほうが痛い」とおっしゃる患者様が多いのは、この神経露出が理由の一つです。
異物の混入・汚染
転倒の際に砂・砂利・アスファルト・草などが傷口に入り込むことがあります。異物が残存したまま傷が塞がってしまうと、炎症を繰り返したり、外傷性刺青として色素沈着が残ったりするリスクがあります。「傷口が黒ずんでいる気がする」「野外で転んだ」という場合は、異物混入の可能性がありますので、ためらわず受診されることをおすすめします。
感染徴候(赤み・腫れ・膿)
適切な処置が行われなかった場合や、傷口が汚染されていた場合には、細菌感染が生じることがあります。感染が起きると傷口周囲に赤みや腫れが広がり、黄白色の膿(うみ)が出てきます。蜂窩織炎(ほうかしきえん)などの皮膚・皮下組織への深部感染に進展すると、全身の発熱を伴うこともあります。
【受診のポイント】
傷が深い・異物が入っている・感染の兆候がある(赤み・腫れ・膿)・1週間以上治らない場合は、自己判断での対処を続けず、早めにまどか皮ふ科クリニックへご相談ください。
擦り傷の原因
擦り傷は、皮膚表面に対して摩擦力が加わることで生じます。日常生活の中でのさまざまな状況が原因となります。
転倒・スポーツ中のケガ
歩行中や走行中の転倒は、擦り傷の最も多い原因です。膝・手のひら・肘など、地面に接触しやすい部位に多くみられます。スポーツ時(野球・サッカー・自転車など)にも頻繁に発生し、特にアスファルトやコンクリートとの接触では、深くて汚染を伴う擦り傷になりやすい傾向があります。

交通事故・作業中の事故
自転車や自動車による交通事故、工場や作業現場での接触事故なども、広範囲かつ深い擦り傷を引き起こします。この場合は擦り傷以外の外傷(骨折・内臓損傷など)を伴うこともあるため、傷の評価と合わせて全身状態の確認が重要です。
皮膚の脆弱性・加齢
加齢によって皮膚は薄くなり、わずかな摩擦でも擦り傷が生じやすくなります。また、ステロイド薬の長期使用や皮膚萎縮をともなう疾患がある方では、より傷が深くなりやすいため、注意が必要です。
擦り傷の治療
当院では、傷の深さ・汚染度・異物の有無などを総合的に評価したうえで、患者様の状態に合わせた処置をご提案します。
応急処置:洗浄と止血
まず傷口を清潔な流水でよく洗い流し、異物・汚れを取り除くことが最初のステップです。水道水で構いません。出血がある場合は、清潔なガーゼで傷口を押さえて圧迫止血を行います。水道水と滅菌水の感染予防効果に差がないことを示す報告もあり、「とにかく清潔な流水で洗う」ことが最も重要です。
異物除去(ブラッシング)
傷口に砂や異物が混入している場合は、専用の器具を用いて丁寧に除去する処置(ブラッシング)を行います。細かな異物が残ったままになると外傷性刺青の原因となるほか、感染リスクが高まります。自己処置で異物が取り切れているか判断が難しい場合は、受診されることをおすすめします。
湿潤療法(モイストヒーリング)
傷口を適切に湿らせた状態に保つことで、皮膚本来の自然治癒力を最大限に引き出す方法が「湿潤療法」です。傷口を乾燥させずに保護することで、表皮細胞の再生が促され、痛みを軽減しながら傷跡が残りにくくなることが期待できます。ただし、湿潤療法が適切に機能するのは「傷口に異物がなく、感染のない清潔な状態」が大前提です。自己判断での誤った湿潤療法はかえって感染を悪化させるリスクがあるため、創部の状態を専門医が評価したうえで適切な方法を選択することが重要です。

壊死組織の除去(デブリドマン)
傷が治らないことが長引いている場合、傷口に壊死組織(えしそしき)や不良肉芽(ふりょうにくが)が生じていることがあります。これらが残存していると皮膚の再生が阻害されるため、局所麻酔を使用しながら丁寧に除去する処置(デブリドマン)を行い、傷の治癒環境を整えます。
薬物療法
創部の状態に応じて、抗菌薬含有軟膏・非ステロイド系抗炎症薬含有軟膏・創傷被覆材などを使用します。感染が疑われる場合には、内服の抗菌薬を処方することもあります。使用する薬剤は傷の深さや感染の程度に応じて適宜変更し、治癒を促します。
| 分類 | 対応 |
|---|---|
| 浅い擦り傷(表皮のみ) | 流水で洗浄・湿潤療法・軟膏処置。1~2週間程度で治癒することが多いです。 |
| 深い擦り傷(真皮以深) | 異物除去・デブリドマン・創傷被覆材による管理。外用薬による処置が必要なことがあります。治癒期間が長くなる場合があります。 |
| 感染を伴う擦り傷 | 抗菌薬軟膏の塗布、必要に応じて内服抗菌薬の投与。重症化前の早期受診が重要です。 |
| 異物混入が疑われる場合 | 専門器具によるブラッシング・異物除去処置。放置すると外傷性刺青となる場合があります。 |
【副作用・注意事項について】
抗菌薬軟膏には、まれにかぶれ(接触皮膚炎)が生じる場合があります。薬を使用して赤みやかゆみが増した場合は、すぐに塗布を中止して当院へご連絡ください。内服抗菌薬については、下痢・嘔気などの消化器症状が現れることがあります。服薬中に気になる症状があれば、自己判断で中止せず医師へご相談ください。
【早急な受診が必要な場合】
出血が圧迫しても止まらない・傷が非常に深くえぐれている・傷口の腫れや赤みが急速に広がっている・発熱をともなっている・骨折や内臓損傷が疑われる場合は、速やかに医療機関を受診してください。
高藤先生のひとこと
特に、異物が混入している擦り傷を放置した場合、外傷性刺青として永続的に色素が残ることがあります。お子様が転んで広い擦り傷を作ったとき、アスファルトで深くこすったとき、傷口が1週間以上じくじくしているとき――そういった場合は、ためらわずにご相談ください。
「これくらいで受診してもよいのかな」と感じるような小さな擦り傷でも、気になる点があればいつでもまどか皮ふ科クリニックにお越しください。患者様一人ひとりの傷の状態を丁寧に確認し、早くきれいに治るよう、一緒に考えていきます。
アクセス
まどか皮ふ科クリニック
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